従来の「光学地球観測衛星」は、太陽光の反射を大型カメラレンズで撮影するため、夜間や厚い雲、台風、砂塵嵐に覆われている地域は真っ暗または白く隠れてしまい、地表を見ることができません。
これに対し、合成開口レーダー(SAR: Synthetic Aperture Radar)衛星は、自らマイクロ波(電波)を地表に向けて発射し、跳ね返ってきた反射波(後方散乱)を受信して画像化する「能動型センサー」です。電波は雲や煙を透過するため、「昼夜を問わず(全天候)」「雲を透視して」地表を克明に観測できる究極のリモートセンシング技術です。
電波を使って高い解像度(数メートル〜数十センチ)を得るには、物理的に数十キロメートルもの超巨大アンテナが必要です。しかし、そんな巨大なアンテナを宇宙に打ち上げることは不可能です。
そこで考案されたのが「合成開口」という技術です。衛星が秒速約7.6kmで飛行しながら連続して電波パルスを送受信し、その移動経路全体で得られた信号データをコンピュータ上で合成処理することで、「衛星の移動距離と同じ大きさ(数キロメートル)の仮想巨大アンテナ」を数学的に再現し、驚異的な超高解像度を実現しています。
SatViewer3Dでも3D追跡できるスペインのPAZ(パズ)は、イベリア半島および地球全域の安全保障と環境モニタリングを担う最先端Xバンド衛星です。また、アルゼンチンのSAOCOM 1A / 1Bは、35平方メートルという圧倒的な巨大アンテナを広げてパンパ大平原の土壌水分量やアンデス山脈の火山活動を常時監視しています。
本記事で紹介した人工衛星や軌道は、ブラウザ上で誰でもリアルタイム3Dシミュレーションできます。地球を360度自由回転させて今すぐ追跡してみましょう。
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